今日は、世の中のお母さんさんから、ご質問の多い問題について触れてみたいと思います。
僕は保健師免許を持っていて、保健のお話なんかも、講師としてお話することも結構あります。
今日は、お子さんの歯磨きの仕方はわからないママやパパにぜひ読んでもらえればと思います。
歯磨きのタイミングとか、時間とか、フッ素使うの?とか、わからないこと多いですよね。
そんなお悩みを解決していきます。
保育士の子育て支援 『2歳児までの歯磨き』
赤ちゃん(0歳児から1歳になるまで)の歯磨き
赤ちゃんの歯磨きは、基本、歯磨き粉は使いません。
正確にいうと、使えないと言った方がいいかも知れません。
なんでって?答えは、ブクブクうがいができないからです。
で、本格的な歯ブラシを使っての歯磨きは、奥歯が生え始めてからスタートすると良いと言われています。
でも、歯磨き自体は、前歯が生え始めた時からスタートします。
まず、歯ブラシにしろ何にしろ、口の中に物が入ること、異物が入ることに対して慣れておくと、大きくなってからの本格的な歯ブラシを使った歯磨きが、嫌がらずにスムーズにいくことが多いです!
で、やり方なんですが、ガーゼ(きれいなガーゼタオルがいいですね)を指に巻いて、2本生えた前歯を、磨くというより、拭くといった感じで、
前面を拭く→裏面を拭く
みたいな感じでオッケーです。
言い方は悪いですが、ざっくり「磨けたかな?」と思う程度で大丈夫です!
ガーゼと言ったんですが、洗うのがめんどくさい~といったお母さんには、
こんな商品があります!
味付きでも、味なしでもどちらでも構いません。
で、うがいができないので、そのままでもいいですし、お茶とか、おさゆとかを飲ませてあげて終了です。
1日の回数は、毎食後でもいいですが、毎食後はちょっとしんどいな~と思いますので、朝と晩の2回を目安に磨いていただければ大丈夫です。
これで、口の中に異物が入ることに慣れますし、歯もキレイになりますし、一石二鳥です!
子ども(1歳~3歳まで)の歯磨き
で、1歳~3歳と、年齢を書いているのですが、歯磨きに関しては、月齢ではなく、お子さんの歯の生え具合によって、進めるスピードが変わってきます!
奥歯が生え始めたら、いよいよ歯ブラシを使っての歯磨きを始めます。

赤ちゃん時代に、口の中に異物がはいることに慣れていれば、歯ブラシを使った本格的な歯磨きも、そんなに苦労することはないと思います。
なので、歯ブラシも、仕上げ磨き用の歯ブラシでもいいですし、子ども用(年齢が書いてあるやつ)のものでも大丈夫なので、
前歯の前→前歯の後ろ→奥歯の前→奥歯の上→奥歯の裏
みたいな感じで仕上げるといいと思います!
ポイントとしては、力を入れすぎず、親指と人差し指と中指で、鉛筆を持つような感じでやさしくコチョコチョと磨きます。
磨く順番は、どこからでもいいのですが、場所的に磨き残しのないよう、イメージしながら磨いていけばオッケーです。
物凄く嫌がるとき
赤ちゃんの時にガーゼ等を使った歯磨きをしなかったなど、口の中に異物が入ることに慣れていなかったり、仕上げ磨きをしたときに、ちょっぴり失敗して、痛い思いをさせてしまい、そのまま嫌いになってしまったりと、理由は様々あるんですが、歯磨きが嫌いなお子さんもいます。
で、そんな場合にどうするか。
押さえつける??
いやいや、押さえつけてやると、歯磨き=押さえつけられる、という構図が出来上がり、余計に歯磨きが嫌いになってしまいます……。
なので、よっぽどイヤがる時は、お子さんに自主的にやってもらうと、結構うまくいくことが多いです!
例えば、
こういう歯ブラシをお子さんに持ってもらって、自分で、遊び感覚でくわえてもらう。
ちゃんとガードがついているので、万が一転倒しても安心!
いや、転倒しない環境を整えるのが一番です。
で、ある程度、異物(歯ブラシね)が入ることに慣れたら、「ママにちょっと貸してね~。」とお子さんにちょっとお借りして、
前歯の前→前歯の後ろ→奥歯の前→奥歯の上→奥歯の裏
と、磨きます。
って、磨けなかったら、別に前歯だけでもいいんです!
ただ、歯磨きは楽しいよ~というのを、お子さんに覚えてもらうのが一番です。
なので、歯ブラシをお借りできなかっても、そのうちちょっと持たしてくれて、仕上げ磨きに持っていける!と、なっていく可能性が高いです。
ここでのポイントは、やはり、「歯磨きは楽しい!」思ってもらうのがとっても大切です!
仕上げ磨き用歯ブラシでママ・パパが磨くにしても、子ども用ガード付き歯ブラシをお子さんにお借りして、仕上げるにしても、お子さんが、歯ブラシ(ガード付きね)をくわえて、なんとなく磨いてる風にしてるとしても、「わ~○○ちゃん、上手に歯磨きできてるね~!」とめっちゃ大げさに褒めてあげてください!
で、歯磨きのときも、静かにやるのではなく、「次はまえば~。」とか、「今度はおくば~。」とか、声かけをしながら歯磨きをしていってください。
なんせ、楽しい雰囲気を作るのが、嫌がっているお子さんにも効果がありますし、普通に歯磨きをしてくれているお子さんにも、「ママ(パパ)これでほめてくれた~!」と心に残って、より一層歯磨きに「磨き」がかかると思いますよ!
フッ素塗布について
フッ素塗布した方がいいんじゃないですか〜?とか、フッ素入りのクロス使った方がいいんじゃないですか〜?とご質問をいただくことも多々あります。
とてもたくさんの意見のある質問ですが、僕的には、「どっちでもいい」です。
フッ素塗布とか、フッ素入りの何かを使うことよりも、前述したように、しっかりと歯磨きをする方が、フッ素塗布よりもよっぽど大切です!
まあどうせ塗るなら、歯医者さんで塗ってもらってもいいですよね〜。
歯医者さんとの対戦法
歯医者さんって、怖い印象持ってません?
あの「キュイーン!」って音、思い出しただけで背筋が寒くなりますよね〜。
が、それは、あなたが虫歯を放置した結果、いや、虫歯に気付かなかったのかもですが、とにかく、何らかの理由で虫歯が出来てしまったから。
で、大人が「歯磨きしなかったら、虫歯できて歯医者さんにいかなあかんようになるで〜!」と、さも、歯医者さんを鬼か悪魔かのように例える、脅して歯磨きさせようとするので、歯医者さん=怖いところ、という構図が、お子さんの中で完成します。
なので、虫歯じゃなくて、フッ素塗布で行くだけでも、地獄に連れて行かれるかのごとく、泣き叫びます!
なんせ、この「歯医者さんは怖いところ」ってイメージを、お子さんにつけないようにするのが、今後の人生で大いに役に立ちます!
若干大げさですが、小さい頃の記憶で、トラウマに残ることってありませんか?
僕は、幼稚園ぐらいの頃、無理矢理母親に漬物を食べさせられたせいで、今でも、漬物を口の中に入れることもできません。
30年以上経った今でもです。

あと、歯医者さんに、もし、歯並びのこととか、今後心配なことなんかがあったら、遠慮なく聞いてください。
歯医者さんも客商売、しかも、評判が命ですので、とっても優しく教えてくれます。
なお、歯医者さんを選ぶ時のポイントはネットの評判も見ると思うのですが、やはり、お母さん同士の口コミが一番ですね!
あそこの先生優しかったとか、あの歯医者水槽あんねんで〜!とか、おもちゃいっぱいあったわ〜とか、すごい歯のこと詳しく教えてくれた〜とか、そういう情報を聞いておくと、ものすごく役に立ちます。
僕の娘、今小学校高学年なんですが、最初の歯医者さんの時も、さも楽しいとこに行くかのような感じで連れて行きました。
あと、アゴのサイズが小さくて、どうしても歯列矯正が必要で、その時も、歯医者さんで紹介されたところではなく、お母さん同士の口コミで話を聞きに行った歯医者さんが凄く良くて、最初紹介された歯医者さんが80万円で、口コミのところは、30万円で、しかも超親切みたいな~。
値段の差とか、歯医者さんの技術的なものは、実際に行ったママ同士で、情報共有するのが一番ですね。
なので、歯医者さんは、怖くないところだよ~と、笑顔で連れて行ってあげるといいですね。
自分で磨けるようになるには?
自分で歯磨きが完全にできるようになるのは、本当に、小学校に上がるぐらいで、それまでは、ママ・パパの仕上げ磨きが必要になります。
仕上げ磨きに関しては、前述した歯磨きの方法で大丈夫です!
まあ、その頃になると、ママ・パパの歯磨き技術も向上していると思います。

ここで大事なポイントは、まずは、「歯磨きをする習慣をつける」ことだと思います。
毎日、朝ご飯食べた後や、寝る前など、必ず決まったタイミングで歯磨きをうながしてあげると、必ずそれが習慣となります。
その際、自分で磨けることは、オマケぐらいに考えておいて、自分で歯磨きができたことに対して、笑顔でほめてあげてください。
もちろん、仕上げ磨きができたときも、ただ黙って仕上げるのではなく、きちんと声掛けして、「上手に歯磨きできたね~!」と、ママ・パパが仕上げたとしても、大げさにほめてあげてください!
歯磨きが大好きにはならないかも知れないですが、イヤがることなく、習慣づくと思います!
歯磨き粉に関して
歯磨き粉が使えるようになるのは、ブクブクうがいができる3~4歳からだと思います。
でも、無理に使う必要もないと思います。
歯ブラシで磨くことに重点を置ければいいと思います。
ただ、上にお兄ちゃんお姉ちゃんがいて、歯磨き粉を使って歯磨きをしているのを見て、それに憧れて、「わたしもそれつかいたい~!」とか言った時に、じゃあ使ってみる?ぐらいの感じで使うようになればいいと思います。
で、別に歯磨き粉を初めて使ったからと言って、毎回歯磨き粉を使う必要もなく、子どもが使いたいと言った時(大前提はブクブクうがいができることですが)に使えばいいと思いますよ。
イヤイヤ期の2歳児に贈るオススメの歯磨き方法まとめ
文章書いてると、自分が講演でしゃべってるみたいになってきて、ついつい長くなってしまいましたが、自分が講演で話すことを、コンパクトにまとめてみたつもりです。
ポイントとしては、歯磨きすることは大切なことです。
が、歯磨きを「する」ことに重点を置きすぎないことですね。
なんというか、無理やり押さえつけてやるとかではなく、声掛けしながら、楽しい雰囲気の中で歯磨きをしていけば、ママ・パパ自身も、歯磨きを「する」というところから歯磨きを「楽しむ」状態にもっていけると思います。
毎日家事に仕事に忙しくて楽しむ余裕なんかないかも知れませんが、歯磨きするこの瞬間は、スイッチを切り替えて「楽しい雰囲気でやる」みたいに、小さい頃からしていけば、きっと大きくなってから、「歯磨きしなさい!」みたいに、大声を張り上げることもなく、スムーズに歯磨きしてくれる子になっていると思いますよ。
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